あけましておめでとうございます
あけましておめでとうございます。
ツイートした通り、クリスマスに風邪を引いた恋人とキスしまくったら年末に風邪をひきました。ええ、馬鹿です。でも、せっかくクリスマス一緒に過ごすのに、キスをしないのはもっと馬鹿ってことで。
今回紹介したいのはこちらの一冊。
群ようこ『しっぽちゃん』読了。風邪引きのわたしの身体に沁みる一冊。ほっこりとしたいろんな「家族」の物語たち。犬も猫も鳥も亀もみんな愛おしく思えてくる。生きとし生けるものすべてに愛情が芽生えそうな作品。風邪引きでも読める優しい本。#ちとはか書評
— 葉加瀬ちとせ (@chitohaka) 2019年1月1日
一言で感想を言い表すなら、こんな感じ。
白状します。ずっと積読本でした。
買ったのは結構前で、理由は表紙がピンク色だったから。そういう理由で本に出会うのが楽しい。なので、私の本棚には表紙がピンク色のものばかり。
大好きな綿矢りささんに出会ったのも、『勝手にふるえてろ』の表紙がピンク色だったから。その前にも国語の問題か何かで『蹴りたい背中』を読んだことはあって感動したんですけど、なぜか本を買って読もうという気は起きず。『勝手にふるえてろ』を読み終えてから、少しずつ綿矢りさ作品を読み漁っていきました。
表紙がピンク色で可愛いこの本『しっぽちゃん』はどういうお話かというと、私がひとことで表すなら、「家族の話」です。それも、しっぽの生えた家族の話。つまり、動物ですね。
犬だったり、猫だったり、鳥だったり、亀だったり。
あれ、鳥と亀ってしっぽあるのかしら。
というくらい動物に疎く、飼育したことも小学校の委員会活動くらいでしかない葉加瀬ですが、大いに楽しませていただきました。
文章だけで動物をあそこまで可愛く描けるのは才能としか言えないな、と思うくらい動物が可愛い。
まあ身も蓋もない、極めて非文学的なことを言ってしまえば、動物の可愛さを感じるだけなら本じゃなくていいじゃないですか。写真なり実物なりのほうが直に可愛さ伝わるじゃないですか。
でもね、この本、そこだけが魅力なわけではないんです。
最初「家族の話」といったじゃないですか。
この物語たちにはさまざまな人たちが出てきます。ほとんどが何かしら問題を抱えてるんですけどね、そこにしっぽちゃんたちが現れると、ほんわかとするのですよ。お話に登場する主人公もみんないい人たちで、とにかくほんわか。
わたしね、今日この日までこの本を積読にしてきて、ある意味正解だったのかもなと思うのです。
なんてったって、風邪をひいていてもかろうじて読めるし、読んでて元気が出る。
ありがとう、しっぽちゃん。