女であることを描く作品
こんばんは。
今日はこんな本を読みました。花房観音『どうしてあんな女に私が』。
『どうしてあんな女に私が』読了。表紙を見てこれは汚そう(失礼)と思って購入。いい意味でひたすらに汚い小説。女の醜さと怖さが光る。わたしのような容姿に執着するクソメンヘラの心にへばりついて離れてくれない名作です。#ちとはか書評
— 葉加瀬ちとせ (@chitohaka) 2018年12月29日
これです。
簡潔な感想はこんな感じです。読み終わった後には女として己の中にうっすらと怖さの種を感じてしまいそうです。
この本は表紙プラスタイトル買いしたのです。
この表紙、一目見て、ピンク好きなわたしの心を撃ち抜かれました。
わたし、オンナって感じのもの大好きなんです。ピンクも花柄もマイメロも。女の代名詞として使われそうなもの、だいたい好き。
そしてメンヘラなので、めんどくさい女、こじらせた女、いやな女の代名詞というものも大好き。
それで、好きなアーティストがさめざめ、コレサワ、ミオヤマザキ、大森靖子となってくるわけであります笑
ところでこの表紙とタイトル、「女の話だろうけど、絶対綺麗な方の女じゃないな」という感じ、伝わってきますよね。
はい、大好物の気配。
所持金少ないのに購入を決めました。
恋人とクリスマスデートにとやってきた新宿で買う本ではなかったような気がします……。なんかこう、住野よるさんの作品とか買う方がそれっぽくない?
期待通り、女の醜い内面がぐろいくらい見事に描かれていて、やっぱ小説ってこうじゃなきゃ!やっぱプロって違うわ!自分で書くのやーめた!ってしたくなりましたね、ええはい。書きますけど。
今読んでる本がすごくて、そうだよ!わたしが書きたいのこういうことなんだよ!ってなってる。すごいなあ。
— 葉加瀬ちとせ (@chitohaka) 2018年12月29日
読んでいる最中のわたしがこれ。この時はまだ、頑張ればわたしもこういうの書けるんじゃ?なんてこと思ってたからこんなこと言えたのですが、読後の感動に包まれた今はこうはいかない。
あのですね、今から少しえらそうなこと言いますね。
ただ醜い心情を細かく描くことなら割と簡単。
だけどね、それを丁寧にしたうえで、物語を見事に作り上げるっていうのは難しいんです。たぶん。
この作品は、最後まで読むとわかるんですけど、少しミステリチックなところがあります。これ以上いうとネタバレになりそうなので言いません。ラスト十分の一くらいからページをめくる手が止まらなくなりました。
圧巻。
女として女らしく生きるわたし的に久々の思いがけぬ大当たり。
この作品は女として生きる息苦しさ、つらさ、劣等感、歪んだ自意識なんかに苦しむすべての女に読んでほしいので男には読んでほしくない。読んでもきっとここまで心を揺さぶられることはないでしょう。だから、読ませてたまるか。そう思ったのですが、よくわたしと本をシェアしている恋人にこの本の話をしたら「読みたい」と。恋人には弱いので読ませてしまいそう。
読ませたくないなあ。