まだ語られていない物語
こんにちは
本日も、読了ブログ。
本日読了いたしましたのは、加納朋子さんの『ささら さや』。
こちらです。
ささらさや (幻冬舎文庫) [ 加納朋子 ]
ささらさや (幻冬舎文庫)
#ちとはか書評 はこちら。
加納朋子『ささら さや』読了。涙腺が崩壊。ずるい。こんなにほっこりとした涙腺破壊小説があってたまるか。優しすぎる登場人物、不思議な話、不審な話。ハートフルでミステリアス。素敵な「ささら」シリーズ1作目。2作目以降も楽しみ極まりない。#ちとはか書評
— 葉加瀬ちとせ (@chitohaka) 2019年1月8日
こちらの一冊は、わざわざ紀伊国屋ウェブストアで注文して購入しました。
紀伊国屋書店のヘビーユーザーなんです笑
注文したきっかけは、「ささら」シリーズの最終巻『はるひのの、はる』のことを思い出したからです。
『はるひのの、はる』は数年前に表紙買いしました。表紙、かわいいでしょう?
はるひのの、はる【電子書籍】[ 加納朋子 ]
はるひのの、はる (幻冬舎文庫)
なんで最終巻だけ読んでるんだ葉加瀬って感じは拭いきれませんが、『はるひのの、はる』単体で読んでも成立してましたよ、わたしの記憶では。
それをなんで今更掘り返したかといえば、なんででしょうねえ......。
『はるひのの、はる』を読んだ後、不思議な余韻があったんです。
うっすらとした記憶ですが、不気味な綺麗さという感じの。
その感覚をふっと思い出し、どんな本だったかと検索してみれば、「最終作」の文字が。
ああこれ最初から読めばよかったやつじゃーん!
というわけです。
「ささら」シリーズ全作の感想は後日書くとして、本日は『ささら さや』の感想を。
まあさきほどツイートで紹介した通りなんですがね。
お話は新婚夫婦の旦那さんが交通事故で亡くなるところから始まります。
一文目は「サヤに言わせれば、人生とはまだ語られていない物語なのだそうだ」というもの。
一文目フェチのわたしにはたまらない。何かが始まりそうな感じがしますよね。
そして、そう、いきなり死んじゃうんです。
それから、残された奥さんは生後三か月の息子を連れて「ささら」という土地に引っ越し、いろいろな事件(といっても些細なものですが)に巻き込まれていくのです。
この事件を解決していく流れが、ミステリ耐性のないわたしとしてはミステリに思えてしまって、若干精神に影響が(精神疾患者並感)。
それでも、気の弱い主人公サヤを助けてくれる人たちがいい人すぎて、ほっこりしてしまうので、読める。
(わたしにはもうゴリゴリの東野ミステリなんかは読めないかな......)
主人公サヤのまわりには、事件を通じてさまざまないい人が集まってきます。
それもサヤの人柄ゆえなのかな。
最後から二番目のお話では、比較的大きな事件が起きるのですが、その時助けてくれるのも彼女たち。
そんなハートフルな物語。
亡くなった夫もいつもそばで見守って、助けてくれる。
人のぬくもりが綺麗に描かれた良作だと思いました。
とにかく、あったかい。
わたしもそんなぬくもりがほしいなあと思いつつ、これから恋人と映画館へ行ってまいります!
ささらさや (幻冬舎文庫)
はるひのの、はる (幻冬舎文庫)
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